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医療事故を未然に防ぐためのナレッジマネジメントシステムを開発せよ

病院向けインシデント報告システム

開発の背景

医療事故、医療過誤を防ぐためにはかかわるスタッフ一人一人の日々の注意が重要である。一方、事故にはつながらなかったが、事故になりかけた現象、未然に防ぐことができたが防げなかった場合に事故につながる現象や患者の行動、事務処理のミスや報告・連絡当情報共有の不足により事故に発展しかねない事象など、「小さな出来事(incident)」は数多く存在する。こういったインシデント情報をスタッフ全員から効率よく報告させ、分析、評価を行い、日々の業務の中へ還元するための基礎データを構築する必要がある。

開発の目的

インシデントをすぐに報告させ、それをより上位の管理者レベルで分析、評価を行うことにより、事故につながりかねない事象を統計処理、研究、情報共有することにより、医療事故、医療過誤が発生する可能性を可能な限り小さくし、事故防止に役立てる。

システムの概要

院内のどの端末からも容易に報告が行えるブラウザベースのシステムとし、発生から24時間以内報告という運用ルールを徹底したうえで情報管理を行う。報告が完了すると自動的にメールなどにより速やかに管理者レベルでの情報共有がなされ、「分析」が行われる。分析が完了すると、さらに委員会レベルに情報が共有され、インシデントの「評価」を行うことができる。報告内容、分析、評価結果は報告者の匿名性を確保しながら、すべてのスタッフに共有される一方、統計的な処理とともに個別のインシデントだけでなく、全体の傾向の分析などにも役立つシステムを開発する。

システム構成

プラットフォーム
Windows Server
RDBMS
FileMakerPro
フロントエンド
ブラウザベース

導入結果

多くのインシデントが報告され、情報共有が進み、体系的に情報が管理されることにより、事故防止のための基礎データが構築できた。